朝食の定番のトーストに、必ずあわせたいのが「ジャム」。イチゴやマーマレード、ブルーベリーなど彩りも豊になり、果物のあまずっぱさがたまらなく美味しく、何枚でも進んでしまう最強のお供です。
では、ジャムとは一体どういうもので、いつからあるのものなのでしょうか?詳しくご紹介していきたいと思います。
ジャムとは?
「ジャム」とは、砂糖が水分を抱え込んでその腐敗を遅らせるという性質を利用し、フルーツの果実や果汁に重量比10%から同量程度の砂糖や蜂蜜を加えて加熱濃縮し保存可能にした食品です。
腐敗を遅らせるという性質のおかげで、ジャムは古くから保存食として重宝されていたそう。
また、日本農林規格によると、糖度が40度以上のものが「ジャム」と定義されています。
日本農業規格(JAS)によるジャム類の定義は以下の通りです。ジャム類は大きくわけて「ジャム」「マーマレード」「ゼリー」の3種類に分類されているようです。
ジャム類 | 次に掲げるものをいう。 1 果実、野菜又は花弁(以下「果実等」と総称する。)を砂糖類、糖アル コール又は蜂蜜とともにゼリー化するようになるまで加熱したもの 2 1に酒類、かんきつ類の果汁、ゲル化剤、酸味料、香料等を加えたもの |
ジャム | ジャム類のうち、マーマレード及びゼリー以外のものをいう。 |
マーマレード | ジャム類のうち、かんきつ類の果実を原料としたもので、かんきつ類の果皮 が認められるものをいう。 |
ゼリー | ジャム類のうち、果実等の搾汁を原料としたものをいう。 |
ジャムの中にも3つの分類があり、純粋なジャムにはマーマレードは含まれておらず、「マーマレード」という枠があるようです。
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ジャムの歴史
ジャムはなんと旧石器時代から存在しているとされており、密と果実を煮たものが現在のジャムのはじまりとされています。ジャムは1万年以上も前に存在していたのです。
後に当時貴重だった砂糖が加えられ、ジャムが広まりだしたのは今から約1千年前ほどからとされています。
このことから、ジャムは世界最古の保存食ともいわれています。
旧石器時代に発祥したジャムが広まるまでには、かなりの年月が要されていることが分かります。当時、砂糖が貴重なものだったこともあり、ジャム自体がとても珍しいものとされていたようです。
ジャムの保存期間
ジャムの保存期間は瓶詰で未開封であれば、約2年もの間もつといわれています。
開封したあとは瓶詰のものだと2週間程度、家庭などで手作りし瓶詰以外の方法で冷凍を行った場合は1週間程度の賞味期限とされています。
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ジャムの名前の由来
ジャムはなぜジャムと呼ばれているのでしょうか?
ジャムの語源は英語の「詰め込む」「押しつぶす」といった意味からきています。その名の通り、ジャムを瓶に詰める様子がそのまま由来になったようです。
また、英語の古い言い方で「CHAM」(ぐちゃぐちゃ噛む)というものが語源とされているという説もあり、どちらもよく噛み、潰したという意味合いからきているようです。
ジャムが日本に伝わるまで
日本にジャムが渡ってきたのは、宣教師たちにより16世紀頃に伝わったとされています。
国内での一番古い記録として、東京都の新宿でイチゴジャムの試し売りがされたもので、今から100年以上も前の明治に試し売りが始まっていました。
昭和に入るとアヲハタなどが製造を開始し、学校給食でパンが取り入れられるようになるとジャムの人気も拡大し、より一般的にスーパーでも手に入りやすくなりました。
まとめ
わたしたちが慣れ親しんでいるジャムは、旧石器時代というはるか昔から存在し、長い年月をかけて今の食卓に並ぶ形で日本でも愛されるようになりました。
また、ジャムはジャム類という大きくわけて3つの分類があり、純粋なジャムとはジャム類に含まれるマーマレードやゼリー以外のものを指すと日本農業規格(JAS)で定義づけられています。
意外と知らないジャムの名前の由来も、知れば前よりジャムが好きになるようなユニークな由来ですね。是非、朝食のトーストにジャムを添えてみてはいかがでしょうか。